Q&A
以下は、よく受ける質問に対する答えです。
Q1
日本には現在、どれくらいの外国人が住んでいるのですか。
A1
正式に外国人登録をしている人だけで2008年末現在、約222万人です。その中に観光客は含まれていませんし、登録をしていない人も数万人いると言われています。
Q2
日本在住の外国人がみんな日本語教育が必要なのですか。
A2
いいえ。日本語のとても上手な外国人も数万人いるでしょう。また日本国籍は持っていなくても、何十年いや何世代も日本に住んでいて日本人同様に日本語が使える外国籍の人も100万人以上います。そう考えると、日本語教育を必要としている人は約100万人でしょうか。
Q3
ではどれくらいの人が日本語を学習していますか。
A3
17万人前後です。つまり、日本語教育を必要としている人の大部分は日本語教育を受けていないことになります。
Q4
なぜそんなに大勢が日本語教育を受けていないのですか。
A4
受けたくないと考えている人ももちろんいます。でも多くの人は、受けたいのに受けられないのです。日本語教室がないとか、あってもその情報を持っていないとか、受ける時間やお金がないとか、家族や職場の理解が得られないなど、理由はさまざまです。
Q5
どうしたらより多くの人が日本語を学習できるのでしょうか。
A5
日本語教室を増やしたり、日本語教育の情報を入手しやすい仕組みを作ったり、経済的支援をしたり、家族や職場の理解が得られやすいような条件を整備するなどができれば理想的です。
Q6
日本語教育の対象者はどのような人たちですか。
A6
じつにさまざまな人たちがいます。留学生や就学生、工場や会社などで働く外国人、日本人と結婚した外国人、そうした外国人の子弟、最近では看護師・介護福祉士候補者の外国人などです。こうした国内の学習者に加えて、海外では298万人の人たちが日本語を学んでいます。
Q7
そもそもマスタープランとは何のことですか。
A7
将来を見据えた基本計画のことです。基本方針とか基本指針にも似ていますが、マスタープランの場合は、大きなシステムを包括的に扱い具体的な行動計画まで考慮します。
Q8
なぜ包括的なプランを作ることが必要なのですか。
A8
個々の分野の日本語教育の問題だけを考えているだけでは、限界があるからです。たとえば、昨年、国立国語研究所の日本語教育研究部門が危うく廃止されそうになりましたが、それは日本語教育政策の全体を見据えた国の方針や省庁間の連携がないことが原因でした。
Q9
日本語教育のマスタープランは、今まで誰も考えてこなかったのですか。
A9
そうですね。たしかに、官僚や政治家、日本語教育関係者の中に「こうであるのがいいだろう」とか「こうであるべきだ」とか「こうだったらいいのになあ」ということを考えた人はいたでしょう。また、日本語教育の一部について、将来を見据えたビジョンを公表した例はあります。ただ、日本語教育のすべての分野にわたる政策について責任ある立場の人や組織が系統立ったものを公表し、実現へのアクションを起こしたことはありません。
Q10
国や政治家たち、日本語教育関係者は、どうして日本語教育のマスタープランを作ってこなかったのですか。
A10
国や政治家にとっては、このテーマがマイナーな問題だったからでしょう。また、大部分の日本語教育関係者は、差し迫った自分の身の回りの問題を解決しようと精一杯で、日本語教育全体を包括するようなシステム作りまで考える余裕がなかったのだと思います。
Q11
国の日本語教育政策を批判する意図があるのですか。
A11
いいえ、そうではありません。国の政策で不足しているところを補ってよりよいシステムを作るために協力したいと考えています。
Q12
どうやって国に協力するのですか。
A12
国が日本語教育政策のマスタープランを立案して法律を整備するときに必要な現場の知見を整理・集約し、情報や論点を提供したり、それらを取りまとめて提言を打ち出すことを考えています。
Q13
法制化が必要だと言われるのはなぜですか。
A13
法律があれば、国はある政策を継続的に実施する責任が生じるからです。また、法に裏付けられた事業には予算がつきやすくなります。日本語教育を支援するような事業がすでに法律で想定されたものなら、そうでない事業より実現しやすく、また予算額も大きくなります。たとえば、地域の日本語教育の体制を整備しようとしたとき、根拠となる国の法律とか地方自治体の条例があれば、予算枠が取れる可能性は高まります。
Q14
自分たちで法案を作るのですか。
A14
そこまでやるつもりはありません。しかし、法案の中に盛り込むべき項目やその論拠などを整理して、法案骨子を作るところまではやります。また、ごくごく内輪で法案のたたき台のようなものを仮に作ってみることはあるかもしれません。いずれにしても、法案本体は、政治家や官僚の方々に作ってもらうことになるでしょう。
Q15
法律の知識は必要ないのですか。
A15
実際に法案に盛り込むことができるような「意味のある法案骨子」を作るためには最低限の知識は必要です。ワーキンググループのメンバーも勉強を重ねています。また、随時、外部の法律家のアドバイスを受けています。
Q16
法案骨子を見せるだけで政治家や官僚は動いてくれるのですか。
A16
そう簡単ではありません。まず、日本語教育関係者が意識を高め、近接領域の人々の理解が増し、文化人やマスコミがこの問題に目を向けるようになり、一般の人々の話題に上るようになってはじめて、政治家や官僚が動きやすい素地ができます。
Q17
いつごろまでに本格的な法制化への動きを作るのですか。
A17
国内外の政治・経済状況の影響は受けるので、確定的なことは言えませんが、2011年の後半あたりに国会や政府に真剣な検討をはじめてもらえるようにはどうすればよいか、知恵を絞っているところです。
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